答が存在しないもの

東野圭吾さまよう刃」読了

さまよう刃 (角川文庫)

さまよう刃 (角川文庫)

ある男性の一人娘が遺体で見つかる
そして、その娘を遺棄したのは
未成年の少年グループであった。

現行上、未成年は少年法によって
曖昧な形で被害者・世間から隔離保護される。

それに対して何かを見出そうとする人達

少年法に対して何の価値も見出せず、憤りから
犯人のうちの一人を殺害し、なおも残りの
少年を探す父親

その父親を中心に物語りは進む。

警察、被害者、被害者関係者、
加害者、加害者関係者、マスコミ、世間


職業がなんであれ、人である。
人であるから悩み、答を見つけようとする。
あるがまま、一般的なものではなく、
自ら考えた”こたえ”を。

しかし、そんなに”こたえ”は見つからない。
何が正義なのか、何が正しいか。


もっと多くの人が議論し、
少年法は変えていくべきだと、
自分は思う。

答が明確でないからこそ、被害者、被害者関係者を
含め多くの人で議論し、
変えていくしかないんじゃないだろうか。