陽気なギャングが地球を回す 読了
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: 文庫
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嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、正確な体内時計を持つ女。
この四人の点たちは百発百中の銀行強盗だった・・・はずが、
思わぬ誤算が。
せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の
現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!
奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。
映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス!
友人おススメの一冊で、おススメされた通り、確かに面白かった。
四つの本章からなる。
第一章 悪党たちは下見のあとで、銀行を襲う
「犬の吠える相手が泥棒とはかぎらない」
第二章 悪党たちは反省を行い、死体をみつける
「税金と死ほど確かなものはない」
第三章 悪党たちは映画館の話をし、暴力をふるう
「鞭を惜しむと子供はだめになる」
第四章 悪党たちは作戦を練り、裏をかかれる
「愚者を旅に出しても愚者のまま帰ってくる」
この本の主役は、なんと悪党なのだ。
ただの悪党とカッコ良い悪党が登場する。
物語や人生が複雑に絡みそれが味を出すように、
ある章の小さなアクセントが、別の章で大きな味を効かせる。
そういった作品。
カッコいい悪党の”成さん”こと成瀬がカッコいい。